インド・ハイデラバード赴任日記

1年間インドのハイデラバードへ赴任になった社員の日記、自分の考えの整理、安否確認、日本への情報発信を目的に、インドでの生活環境日々の出来事つらつらと書いてゆきます。

恥を知りすぎる文化

日本の文化の文脈でよく語られるのは、「恥を知る文化」である。この文化に関しては、良い面と悪い面があると思うが、こと私の英会話においては、悪い面にスポットが当たることが多い。4月の赴任から、1ヶ月と1週がたった。この間、部門メンバーにも恵まれ仕事も楽しくやらせていただいている。部門外の人とも積極的にコミュニケーションを図ることで、多くの友達や知り合いにも恵まれた。

僕は、これまで留学経験もないし、海外駐在経験も全くなかった。海外に行ったと言えば、中学のときにカナダの親戚の家へ2ヶ月遊びにいったこと。カンファレンスでラスベガスへ数日いったこと。プライベートでハワイに2回いったぐらいである。

インドに赴任して、初めて会った人と会話をするときは、名前をいって、日本での仕事の内容、インドでやるべきこと、どこに住んでいるのか、ハイデラバードでどこにいったことなど、ある程度パターン化されていた。これらの会話のやりとりは、あらかじめ会話のパターンを予測して準備していれば対応できるが、準備できていない会話の場合は、とっさに言葉が出てこないことがある。最近、このような会話のパターンが度重なり、自分の不甲斐なさにとてもイライラしていた。

そして、ぶっちゃけ、先週一週間は、自分から積極的に発言することを控えている自分がいた。そんな中で、不甲斐ない自分を認めたくない気持ちと、どこかで正しい文章で、正しい発音で話さなければならないと気持ちあった。できるだけ、恥をかきたくなかった。。

金曜日にある同僚に、今の自分の心境を打ち明けた。そうすると、「あなたの英語は、ときどきわからないけど、全然気にするレベルではない。困ったらいつでも相談していいから。」と言われた。自分が思っている以上に相手は気にしていない。むしろ、なんで一週間話しかけにこなかったのか不思議だったと言っていた。なんだか、悩んでいて行動に移していない自分がアホらしくなった。

世界中で日本だけなのだろうか。英語に対して意識過剰で、恥をかきたくないから、うまく話せないからといって話さないのは。下記の動画でクリスティアーノ・ロナウドに対して、ポルトガル語で一生懸命話そうする少年が、記者たちに笑われる光景をみて、日本の恥を知る文化の悪い面を垣間見た。少年の頑張りに対して、場の和やかさを演出するための「笑い」かもしれないが。

だから、僕は、月曜日からやけっぱちになることを決心した。ここでいうやけっぱちとは、うまく話そうとする心理的ブロックとか、恥ずかしいとか、そういうものを捨て、もっと必死に一心不乱に相手に食い下がる感じのことをさす。

そして人生は、つづく、、、
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